フィリピンの小学校の教科書

教科書表紙

日本の小学校で学ぶ教科は、国語、算数、生活(または理科と社会)、音楽、図工、体育、道徳、特別活動(学級会など)、総合的な学習、家庭科でしょうか。

フィリピンで我が子が2019年度から通うことになったアテネオ小学校は主に9科目です。今まで通っていたセブ市内の別の小学校と科目が少し違います。我が子にとって重要と思われる順に紹介してみましょう。

目次

英語・English (partners towards global connectivity)

タイトルの(カッコ)内の英語の表現は、アテネオ小学校校長のページからコピペしました(23年10月現在リンク切れていました)。英語とは「世界とつながるための相棒」となっているのが、面白いですね。

フィリピンでは、幼稚園ですでにアルファベットや簡単な単語を学びます。先生の話も、お友達との会話も英語だけです。
そのため、小1から既に授業らしい英語が始まります。下記は小5の英語(リーディング)の教科書です。

英語リーディング
英語リーディング

ページをめくっていて、ふと目に留まったのが下記。
これって明らかにスパイダーマンのイラスト。著作権違反では…^^;

英語リーディングスパイダーマン

昔は映画館でしか見られなかった映画が、テクノロジーの発達で気軽に見られるようになったという内容。教科書として悪くない視点ですが、スパイダーマン…。

続いて、小5英語(グラマー)の教科書。

英語グラマー小5
英語グラマー小5中身

左上のDemonstrative(指示代名詞)には

  • this (この)
  • these (それらの)
  • that (あの)
  • those (あれらの)

です。英語で英文法を学ぶと、難しく感じますね。

理科・Science (forming Ignatian innovators for others)


上のカッコ内の英語Ignatian(wiki)は宗教用語のようです。理科とは「人様のための革新者になる鍛錬」でしょうか。

内容は、英単語だけ見ると大学の教科書かなと感じる難しさです。

下は小4の時の長男の理科の教科書。地球上で水がどのように循環するかを学んだようです。難しく見える単語も、訳せば、「蒸発」や「降水」なんですけどね。

雨の循環

上記に絡んで、授業の一環で自身の理解を描くように言われたそう。
長男が描いた絵↓

みちやの雨の循環

Now you know!!!
The Water Cycle
と書いてあります。ぶふっ。

算数・Mathematics (forming creative problem solvers)


算数は「創造的な問題解決者になるための鍛練」^^

算数表紙
算数小5中身

算数については、アテネオ小学校では小5と小6に、数学ができる子だけを集めたクラス(GEM)が編成されています。GEMGifted Education for Mathの略です。長男もこのクラスに入ることになりました。

社会・Social Studies (forming nation builders)

社会は「国を作り上げる人になるための鍛練⁈」。すごーい。

社会はフィリピン色が強いので、日本人なら、できれば小学1年生、つまり学びの最初から授業を受けないと、若干ついていくのが大変かもしれません。フィリピンの地理、歴史、政治が含まれるからです。

でも、世界共通の内容も多いです。私は昔、日本の動物園でたまたま親しくなった外国人家族と英語で話した時に、「地中海」という英単語が思い浮かばなくて会話に詰まった思い出があります。こういった英単語を我が子は覚えてくれているのはうらやましいです。

もちろん、その分、日本語の「地中海」という言葉が彼らの口からは出てこなくなるでしょうね。親子の会話が成り立たなくなりそうで残念ですが…。

中国語・Chinese (nurturing own culture)

アテネオ小学校は中国系で、中国語が必須です。中国語は「自分たちの文化を育てる」。我が家は中国文化はないのですが…。

中国語教科書
中国語教科書中ページ

もちろん、これまでに我が子は中国語を習ったことはありません。

でも、我々日本人にとって、中国語授業に心配は無いようです。
理由の
1つは中国語特別クラス(易しい授業)を受けさせてもらえること。上記テキストも「1」と書いてあるけど、小5の長男が使うことになった教科書です。

理由のもう一つは、中国語に出てくる漢字が、我々日本人に理解できるものが多いからです。

例えば、数字を中国語で書くとか(一、二、三、四、五…)、「林」の意味を選択肢から選ぶ問題で選択肢にwood があったりするようです。

でも、これからどんどん難しくなるんでしょうけどね。

クリスチャン・CLF (the meaning giver of life)

クリスチャンの宗教色満載の授業です。クリスチャン・CLFは「人生の意味のあるギバー(与えるもの)」。

アテネオ小学校はクリスチャンの学校です。信仰している宗教名を書く欄が入学申請書にあり、うちは「無宗教」と英語で書きましたが、仏教などと書いたとしても合格できたと思います。

CLF表紙
CLF中身

聖書のお話などもありますが、若干、内容は道徳的です。

ただ、道徳にぴったりあてはまるものとして、別の授業で「キャラクタービルディング」があります。「性格を構築する」という感じでしょうか。

道徳表紙

中身は下記みたいな感じで、交通ルールを守るとか、植物を育てるとか、ごみ分別とか、日本の道徳と近いですね。

道徳中身

フィリピン語・Filipino (pangunahing tagapagtaguyod ng kulturang fiipino)

フィリピン語です。カッコの中は読めません…。

フィリピン語と言っても、セブでは話されていない、首都マニラ近辺の言葉なので、我が子にやらせる意味がない感じ。外国人として、フィリピン語特別クラス(易しい授業)を受けさせてもらえます。

母語・Mother Tongue (pag-alima sa sugbuanong kabilin ug kultura)

同じくフィリピンの言葉ですが、ここセブの現地で話されているセブ語です。カッコの中は読めません。この授業はセブ市内の他のインターではないところも多いようです。

MAPECH (bearers of culture and the arts).


体育や美術などの総称です。

アテネオ小学校の教科の特徴

アテネオ小学校の場合、以前うちの子が通っていたセージ小学校と違う科目が三つあります。アテネオ小学校は①中国語、②宗教色の強い道徳科目(CLF)、③現地セブ語が必須です。

セージ小学校より3教科も多いので、どうやって時間を作ったのかな、と考え、あることに気づきました。それは時間割。セージは、体育や図工は毎週金曜日でしたから5日に一回。一方、アテネオ小学校の場合、時間割がA~Fまで6パターン与えられ、今日がAなら翌日はBという仕組みです。そのため、体育や図工は6日に一回です。

また、セージは、金曜は半日授業でランチ前に帰宅しましたが、アテネオは金曜も夕方まで授業があります。これで授業時間を作っているのではないかと。

子どもたち、勉強は大変だと思うけど、頑張れ~!

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