セブにキャンパスを置く語学学校「Joyful Education Center(ジョイフル)」について、キャンパス・滞在施設である T-Shine Hotelの安全管理と防災対策を紹介します。
耐震設計やライフライン設備、定期点検や防災訓練など、学生の安全確保にしっかりと取り組んでいます。
耐震設計 ― 近代的で安全な建物構造

T-Shine Hotel は 2022 年に新築された建物で、フィリピンの最新建築基準に準拠した耐震設計が採用されています。外観や内装だけでなく、基礎・柱・梁など構造体も現行の基準に基づいて設計・施工されています。
地震後には構造技師による建物の構造検査が実施され、フィリピン国家構造基準 NSCP 2015 に適合していることが確認されました。検査結果では、想定される大地震(報告ではマグニチュード 8.0 相当)に耐えうる構造的安全性が評価されています。
このような耐震設計の採用に加え、学校側は定期的な構造点検や必要に応じた補修を行うことで、長期にわたって安全性を確保しています。
非常用電力システム ― 授業と生活を支えるバックアップ電源
T-Shine Hotel キャンパスには、停電時に備えた非常用電源が整備されています。500 kVA の三相商用ディーゼル発電機が設置されており、商業ビルや大型施設でも採用される出力規模です。発電機は自動切替装置(ATS)により停電発生時に自動で稼働するため、授業、照明、空調、通信などの重要なインフラが途切れることを防ぎます。
この規模の発電機により、短時間の停電だけでなく比較的長時間の停電にも対応可能で、学習や日常生活が大きく影響を受けない体制が整っています。定期的な点検・整備により燃料系統や制御系の信頼性向上にも努めています。
給水・水圧システム ― 清潔で安定した生活用水を供給

T-Shine Hotel には、学生寮としての快適な生活を支えるために以下の水系設備が導入されています。
- 軟水化システム(Water Softening System):水中のカルシウムやマグネシウム等の硬度成分を除去し、肌や衛生面に優しい軟水を供給します。これによりシャワーや洗濯時のトラブル軽減、給湯器等のスケール付着抑制に寄与します。
- ハイドロニューマティック(水圧維持)システム:ポンプと圧力タンクを用いて建物全体の水圧を安定化させるシステムです。供給水圧の変動や非常時のポンプ停止リスクに備え、一定の水圧を維持することで入居者の日常生活の安心に繋げています。
これらのシステムは、日常の快適なシャワー利用や洗濯などのほか、非常時における衛生確保にも貢献します。定期的なフィルター交換や設備点検が実施されている点も特徴です。
防災訓練とスタッフ教育 ― 実践的な対応力の向上

防災対策は設備だけでなく人の対応力も重要であるため、Joyful Education Center および提携運営側ではスタッフ向けの防災教育を行っています。訓練内容は火災や地震を想定した初期対応、消火器の使用方法(PASS メソッド)、避難誘導、避難経路と集合場所の確認など、実践的な項目を含みます。
スタッフへの定期的な再教育やマニュアルの更新を通じて、緊急時に冷静かつ迅速に対応できる体制づくりを進めています。
実例:T Shineホテルでの避難訓練(2025年10月31日)
防災活動の具体例として、2025年10月31日に提携宿泊施設の一つである「T Shine Hotel」において防火・避難訓練が実施されました。会場は CO4 ルームを想定し、宿泊者が実際に利用する環境での避難シミュレーションが行われました。
訓練は宿泊施設スタッフ全員が参加し、以下の項目を実践的に確認しています:
- 火災の種類ごとの初期対応と消火器使用方法(PASS)
- 避難経路の確認と安全な誘導方法
- 集合場所の確認と点呼手順
- 非常時の連絡フローと学生への情報伝達手順
この訓練は、学生寮としての運用を想定した実例として行われ、学校側と宿泊施設側が連携して実務的な防災力を高める目的で実施されました。今後も同様の訓練を継続して行う計画が示されています。
継続的な安全監視と設備点検
建物・設備の安全性を継続的に確保するために、Joyful Education Center は T-Shine Hotel の運営チームと連携して定期的な点検とモニタリングを行っています。耐震構造の点検、発電機や給排水設備の定期保守、フィルター交換や耐用部品の更新といった保守作業が計画的に実施されています。
また、外部の専門技術者による年次点検や必要時の構造診断、緊急時対応マニュアルの見直しといった取り組みも併せて行うことで、予防的な安全管理を推進しています。
まとめ
Joyful Education Center(ジョイフル)は、滞在施設である T-Shine Hotel を含むキャンパスにおいて、耐震設計に基づく建物安全性の確保、非常用電力や水供給といったライフラインの準備体制、スタッフ教育と防災訓練の実施など、多面的な安全対策を講じています。これらの取り組みは、留学生が安心して学び、生活できる環境を提供するための重要な要素となっています。



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