セブ(フィリピン)お勧めの学校~セージ幼稚園・小中学校の校長インタビュー

フィリピンセブ島で人気のある私立のSage Prep Schoolhouse セージ学校(幼稚園・小学校・中学校)。

私の子供たちもお世話になり、おかげで英語力が付き、英語で授業を受けるのも容易になりました。

この度、ジャッキー校長にインタビューをいただくことができたので、まとめます(2023年2月)。

ジャッキー校長(Ms. Jacqueline Hayley Sim-Limtin)

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目次

ジャッキー校長先生のインタビュー

Q. 幼稚園の経営を始めたきっかけは何ですか?(What made you start kindergarten? )

In 2000, my 2nd son was born and diagnosed with severe cerebral palsy. I wanted to do something for him. I read many books about child development and developed more ideas about what I wanted for my sons to grow up into happy, successful adults. I envisioned a happy school environment that would bring out the best in my children, while helping them to address their weaknesses. I turned to the Cambridge Singapore Preschool franchise and opened Cambridge Preschool/Kindergarten in 2003.

2000年、私に次男が生まれ、重度の脳性麻痺と診断されました。
この子のために何かしてあげたいと思いました。
子どもの発達に関する本をたくさん読み、息子たちが幸せに成長し、成功するためにはどうしたらいいのか、考えを深めていきました。
子供たちの弱点を克服しながら、ベストを引き出すことができる幸せなスクール環境を思い描いたのです。
そして、ケンブリッジ・シンガポール・プリスクールのフランチャイズに目をつけ、2003年にケンブリッジ幼稚園(現在の名称セージ幼稚園)を開校しました。

(聞き手の心の声)
お子様に障害があったことがきっかけで幼稚園を設立してしまうなんて、すごい…!

Q. 以前はどんな仕事をされていたのですか?(What was your previous job?)

I graduated magna cum laude with a bachelor’s degree in Electronics & Communications Engineering from the University of San Carlos in 1991. I had experience in being a senior semiconductor quality engineer, and also an international quality management systems consultant and auditor. Right before opening the preschool, I had just come out of a USAID(United States Agency for International Development ) funded project for sustainable initiatives in the Philippines.

私は1991年にサン・カルロス大学で電子通信工学の学士号を取得し、良い成績で卒業しました。
半導体品質エンジニア、国際品質管理システムのコンサルタント、監査役などの経験があります。
幼稚園を開園する直前には、USAID(米国国際開発庁)の資金でフィリピンで持続可能な取り組みを行うプロジェクトを終えたところでした。

(聞き手の心の声)
サンカルロスはフィリピンの名門国立大学。そこを優秀な成績で卒業し、国際的なキャリアを積み重ねるなんて、バリバリのキャリアウーマンだったんですね。

Q. 国際的な経歴を長くお持ちですね。教育は未知でしたか?
(You have had a long international career. Is education unknown to you? )

My background was in engineering and management systems. However, I studied and received my masters in education major in mathematics at the University of the Philippines while operating the preschool. I also graduated from Nanyang Technological University specializing in the Leaders in Education Program International (LEPI) spearheaded by the Singapore government’s Ministry of Education. LEPI is an organization that endeavors to bring the best of world-class teaching pedagogies to the members’ respective communities worldwide.

私のそもそもの経歴はエンジニアリングとマネジメントシステムでした。
しかし、幼稚園を運営する傍ら、フィリピン大学で数学を専攻し、教育学修士号を取得しました。
また、シンガポール政府教育省が主導するLEPI(Leaders in Education Program International)を専門とする国立南洋工科大学も卒業しました。LEPIは、世界最高水準の教育手法を、世界中のメンバーそれぞれのコミュニティに提供することを目的とした組織です。

(聞き手の心の声)
幼稚園を運営しながら大学に入って、修士号を取得?!
さらにシンガポールでも教育を受けた!
いやはや、ジャッキー校長、すごすぎです。

Q. セージ幼稚園の特徴は何でしょうか。
(What makes Sage Kindergarten unique? )

Allowing children to enjoy the process of learning; recognizing that each is different from one another, and not comparing them. Aside from offering a project-based model of teaching, we have also incorporated more formal play-based systems. We have sharpened our objectives for each class and child and incorporated STEM from grade school to our Kinder class. Now I continue to advocate for optimal child development by partnering with like-minded parents to raise both IQ and EQ in young children in a nurturing school environment.

子どもたちが学ぶプロセスを楽しめるようにすること、それぞれが異なることを認識し、比較しないこと。
プロジェクトベースの教育モデルを提供するだけでなく、よりフォーマルなプレイベースのシステムも取り入れています。
クラスや子どもたちの目標を明確にし、小学生からキンダークラスまでSTEM教育(※)を取り入れました。
現在、私は同じ志を持つ親たちと協力し、育成的な学校環境の中で幼児のIQとEQの両方を高めることで、最適な子供の発達を提唱し続けています。

※STEM教育(ステムきょういく)とは、”science, technology, engineering and mathematics” 、すなわち科学・技術・工学・数学の教育分野を総称する語である。2000年代に米国で始まった教育モデル。

STEM教育wikipedia

(聞き手の心の声)
ジャッキー校長なら、保護者と協力して、ますます学校を発展させていくことでしょう。
応援しています!

インタビューを終えて

インタビューした日本人の私は、子供3人を5年間、Sage幼稚園と小学校に通わせました。私たち家族に素晴らしい経験をさせてくれたセージ学校。この学校が設立された背景に、校長の大きな愛と、人並み外れた努力があったことを知りました。

インタビューを終えて、一つ思い出を書かせていただきます。

障害のあるクラスメイトの思い出

Sageの幼稚園や小中学校には、障害のあるお子さんが何人かいます。障害のあるお子さんには、一人ひとりにシャドーティーチャー(保護者が雇う個別の先生)がついています。障害のあるお子さんも、一般のお子さんも、子供たちは互いを自然に受け止め、助け合いながら学んでいました。

年長から小3にかけて、長男のクラスメイトに自閉症と思われるフィリピン人の男の子がいました。彼はきれいに英語を話し、堂々と発言します。長男は、日本から来た当初は全く英語が話せず、大違いでした。

一方、その子は時々感情が抑えられないことがあり、シャドーティーチャーにサポートを受けていました。そのお子さんや長男に限らず、どの子にも、得意なことと不得意なことがあります。

それらをこの学校の子供たちは誰に教えられるまでもなく、比較するでもなく、当然のこととして受け止め、授業を一緒に受けていました。自然でありながら、他では得られないぜいたくな環境でした。

子供が学ぶために必要な環境とは

この学校のおかげで、長男は自信を失うことなく、彼なりのゆっくりとした歩みで、英語をマスターしていきました。

最初の一年半、英語をしゃべらなかった長男。でも、小学校に入って最初のテストで良い成績を取り、全生徒の前でジャッキー校長に表彰されてから(クラスの半数以上が対象でした笑)、ようやく、クラスメイトに声をかけるようになりました。

それから、積極的になるまではあっという間でした。

一人の母親、ジャッキー校長の愛からスタートした学校。
不安な気持ちを抱えた親子であっても、ここで大きく成長できます。

日本人の母親の多くは、子どもに英語力をつけさせたいという気持ちでフィリピンに来ます。
私もそうです。

でも、子どもが英語をきちんと習得するためには、子どもたちが、「自分の居場所が学校にある」と感じられることが欠かせません。
「自分には居場所がない」「自分はクラスメイトより劣っている」と不安を感じ、自己肯定感が下がっていては、とても勉強になど集中できません。

英語が全くできないお子さんでも、習得に時間がかかるお子さんでも大丈夫。

特に1年目は、学校にきちんと通うのを目標にするくらいでいいと思います。
いずれ振り返れば、いろんな学びをいただいていた学校だったな、とセージを思い出すことでしょう。

ジャッキー校長、素敵なインタビューをいただき、ありがとうございました。

2021年度まで、当幼稚園の名前はケンブリッジでしたが、現存するケンブリッジ幼稚園と異なるのでご注意ください。

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